[ニューデリー 22日 ロイター] - インドでイスラム教徒を除く周辺国からの不法移民に国籍を与える国籍法改正への抗議が全土で広がるなか、モディ首相は22日与党インド人民党(BJP)の集会を首都ニューデリーで開き、国籍法によりイスラム教徒を差別する意図はないと強調した。

数千人が参加した集会でモディ氏は「国籍法は13億のインド人に影響を与えることはない。インドのイスラム教徒にとっても何も変わらない」と主張し、特定宗教への偏見に基づき政府が改革を行うことはないと強調した。さらに、野党が事実を歪め、抗議活動を引き起こしていると批判した。

モディ政権は12月初旬に議会で可決された国籍法改正案について、バングラデシュ、アフガニスタン、パキスタンで迫害されてインドに入国したヒンズー教徒やシーク教徒、キリスト教徒など6宗教の信者に対応するためだと説明しているが、イスラム教徒が対象外となっていることで、イスラム教徒への差別であり、宗教色のないインド憲法の違反だとの声が多くの国民から声が上がっている。

BJPはこうした批判の声に対応するため、200以上の記者会見を開く予定。

これまでの抗議活動では、警官隊との衝突で少なくとも21人が死亡。1500人が逮捕された。