[東京 18日 ロイター] - 財務省が18日発表した11月貿易統計速報は、貿易収支が821億円の赤字だった。ロイターの予測中央値3690億円の赤字より赤字幅は小さかった。輸出は前年比7.9%減、輸入は前年比15.7%減だった。

輸出の減少は12カ月連続。財務省幹部は中国向け輸出のマイナスについて、中国経済の減速が影響した可能性があると指摘。「それがトータルの輸出額の減少に影響を及ぼした」という。輸出減の連続は2015年10月から16年11月まで14カ月連続で減少して以来。

輸出品目では、自動車(7.0%減)、鉄鋼(18.2%減)、建設用・鉱山用機械(44.9%減)の減少が大きかった。輸入の主な減少品目は原粗油(30.9%減)、通信機(31.1%減)、石油製品(40.8%減)だった。

対中輸出は5.4%減で9カ月連続の減少となった。輸出の主な減少品目は化学医薬品などの有機化合物(33.0%減)、ギアボックスなどの自動車部分品(16.4%減)、鉱物性燃料(49.4%減)。一方、自動車の輸出は34.4%増。環境規制の強化を背景に、ハイブリッド車の需要が高まった。

輸入の主な減少品目は携帯電話などの通信機(36.6%減)、衣類・同付属品(16.6%減)、PCなどの電算機類(7.1%減)だった。

対米輸出は12.9%減で4カ月連続の減少。1000-1500ccを中心に自動車が17.1%減となったほか、建設用車両エキスカベーターなどの建設用・鉱山用機械(54.8%減)、ギアボックス部分品など自動車部分品(18.9%減)が減少した。

輸入品目では、液化天然ガスが121.5%増加した一方、原動機(37.0%減)、飼料用のトウモロコシなどの穀物類(45.1%減)、液化石油ガス(26.8%減)は減少した。

*内容を追加しました。

(浜田寛子 編集:青山敦子)