[東京 17日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比77円96銭高の2万4030円31銭となり、反発した。前日の米国株式市場が最高値を更新したほか、円安水準で落ち着いている為替相場を受け、幅広く買いを集めてスタート。ただ、高寄りした後は模様眺めとなり、朝方全体をリードした主力輸出関連株は寄り付き天井となった銘柄が多い。日経平均も前場段階で、寄り付きがきょうの高値となっている。

16日の米国株式市場は、米中貿易摩擦が緩和したほか、中国の経済指標が強い内容となり、投資家心理が改善した。ダウ工業株30種<.DJI>は11月に付けた終値ベースでの最高値を上回って終了。S&P総合500種<.SPX>とナスダック総合<.IXIC>は3営業日連続で最高値を更新した。   環境面は良好で売り材料がない一方、利益確定売りが出ており、高寄りした後は上値を追う様子が感じられない。「重要イベントが一巡した後で、新たな買い材料が欲しいところ。ステージが変わったため、上昇期待は大きくなったが、ここから参加者も減るとみられるため、積極的に上値を買う動きはみられない」(国内証券)との声も聞かれる。

市場では「火曜日は海外勢のリバランスに伴う注文が多くなる。寄り付きには、それらの買いが入ったのではないか。ただ、それ以外に仕掛ける動きはみられず、後場は模様眺めとなりそうだ」(SBI証券・シニアマーケットアドバイザーの雨宮京子氏)との指摘もあった。

TOPIXは0.22%高で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は9689億4700万円だった。東証33業種では、鉱業、精密機器などが上昇し、鉄鋼、繊維業などが下落した。個別では、任天堂<7974.T>、ソフトバンクグループ<9984.T>、ファーストリテイリング<9983.T>などが高いが、ソニー<6758.T>、東京エレクトロン<8035.T>はさえなかった。

東証1部の騰落数は、値上がりが1073銘柄に対し、値下がりが943銘柄、変わらずが140銘柄だった。