【幹部直撃】熱狂的ファンを生む、シャオミのブランド戦略

2019/12/17
12月9日、世界第4位のスマホシェアを誇る中国のシャオミが、炊飯器や活動量計などを引っさげて日本に上陸した。
シャオミの日本語版公式Twitterは、開設から1カ月と経たない間にフォロワーが2万人を超えるなど、日本のガジェットファンからの注目度の高さがうかがえる。
高品質なアイテムを破壊的な価格で送り込むシャオミは、果たして日本のユーザーに受け入れられるのだろうか。
2020年大予測・中国家電の後編は、シャオミの日本マーケティング責任者、Zhiyuan Zang(チューヤン・ジャン)氏の単独インタビューから、日本進出の意図や、成長を続ける同社のビジネスモデルまでを解き明かす。
Zhiyuan Zang 1985年生まれ。34歳。シャオミ日本マーケティング担当責任者。新聞記者を経て、2014年にシャオミ入社。中国国内のマーケティング、広報担当などを経て、シャオミの日本進出を機に日本のマーケティング担当に就任。

日本進出は東アジア攻略の一環

──このタイミングであえて、小さい島国である日本に進出する理由は。
Zhiyuan 我々は創立9年のとても若い会社です。さらに、海外進出を始めたのはわずか3年前。どこに行ってもほとんど後発になるので、戦略がとても重要になります。
そんな中、まず我々が進出したのがインドとインドネシアでした。そしてその後、ヨーロッパにも展開できました。これらの地域を優先したのは、現地の規格や認証をクリアするための変更作業がそれほど大変でなかったからです。
東南アジアやヨーロッパでの戦略がうまくはまったので、いよいよ満を持して日本や韓国などの東アジアに進出しようと考え、今日に至ります。
つまり、このタイミングになった理由というものはそこまでなく、ただ順番としてこの時期になっただけなのです。
──中国国内市場での苦戦も影響しているのでは?