電子商取引実態調査(METI/経済産業省)
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ちょうど20年前の昨日、オンライン決済スタートアップを起業した。
1999年EC市場。データで振り返る、現在の巨大市場の黎明期。
99年8月には投資していたGMOインターネットがほぼ予定どおり上場し当時では考えられない時価総額になっていた(1兆円)事も私を楽観的にしていたし、なせばなる、という産業初期の特有の楽観論が「インターネット業界初期」のすべての参加者に共通していたとも言える。
そんな事もあり当時の私には予測出来なかったが、実際にはこのグラフのように勢いよく伸びる訳もなく、二度の大きな不況も発生。GMVが10兆円を超えるのは2013年まで待たなければならなかった。
1999年の予想
今みると99年はなんとわずか3000億円しかない、日本全体のGMVが。
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/statistics/outlook/0201ecom3.pdf
黎明期とはいえ息をのむ程小さい。しかしだからこそ参入したのだった。
なので最も重要な点はそこではなく、市場予測データが8年も外れた事である。
結果はこちら
https://www.meti.go.jp/.../04/20180425001/20180425001.html
この20年の教訓を以下に書くと、
1 市場予測データは楽観の中から生まれる。悲観的で保守的な数字を出しても市場参加者の誰も喜ばないからだ。
市場を創るためにも大抵は楽観的な数字になる。ゆえに外れる。
2 予想ほど急成長しない市場に、予想どおり成長すると思った参入者がどっと増える。ゆえに初期の過当競争状態が生まれる。
さらに不況を一回は挟む事もあり、ここで生き残れるのはせいぜい2社程度。
3 生き残る会社の要件は何か。予想よりも小さすぎる市場で「市場予測データの外側にある周辺市場」のペインを嗅ぎ分けて、売上に出来る能力、
バーンを抑えて経営する能力、冬でも楽観的熱狂を捨てずにチームをリードし続ける経営者、この3つであると、実体験の中から、感じている。
ちなみに今年の市場規模はついに約20兆円となり、20年でやっとここまできたかと思う。