[上海 12日 ロイター] - 公式統計を基にロイターが算出したところによると、外国人投資家による11月の中国債券買い越し額は699億元(99億3000万ドル)となり、前月から約5倍拡大した。

買い越しは9カ月連続。中国当局が資本流入に向けた取り組みを強化する中、アナリストはこうしたトレンドが続くとみている。

上海の資産運用会社関係者によると、ここ数カ月における対ドルでの人民元相場の安定が、中国債券に対する外国人投資家の関心を復活させた。

中国の指標となる10年物国債利回りは約3.2%。1.8%となっている米10年物国債利回り<US10YT=RR>に比べ魅力的となっている。欧州や日本の投資家はマイナス金利に苦慮している。

中央国債登記決算と上海清算所のデータによると、11月末時点で外国人投資家による債券保有額は約2兆2000億元と、年初から2割増えた。ただ、中国のオンショア債券市場における外国人投資家の保有比率は3%に満たない。