[メキシコ市/ワシントン 9日 ロイター] - メキシコのロペスオブラドール大統領は9日、ペロシ米下院議長に対し、北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新たな貿易協定「米・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」批准を決断するよう促した。

トランプ米政権、メキシコ、下院民主党はUSMCAの議会批准に向け、協定修正で合意に近づきつつある。

ロペスオブラドール大統領は、米大統領選を控える来年に批准がずれ込むことを避けるための時間はなくなりつつあるとして、「今がその時だ」とペロシ氏の決断を促した。

同大統領によると、メキシコ議会は米民主党の要求を満たすため、労働者や環境保護に関する規定の実効性を高める修正に応じたという。

トランプ大統領は国内協議がうまく進んでいるとし、労働組合からも好感触を得ていると述べた。

これに対し、メキシコの業界団体は、米国側への一部譲歩が国内産業に損害を与えると懸念を示した。