[6日 ロイター] - 米国株式市場は続伸。堅調な米雇用統計や米中通商合意を巡る楽観的な見方を追い風にリスク選好の動きが強まった。

主要株価3指数は軒並み、先週記録した最高値に1%に迫る水準で推移。しかし、米中貿易問題を巡る相反する情報やまちまちの経済指標を背景に、週足で上昇したのはS&P500総合のみだった。

11月の米雇用統計は非農業部門の雇用者数が前月から26万6000人増と予想の18万人を超えて増加し、伸びは10カ月ぶりの大きさになった。失業率は3.5%と、前月の3.6%から低下した。

インバーネス・カウンセルの首席投資ストラテジスト、ティム・グリスキー氏は雇用統計について「経済の基調的な強さを示した」とし、とりわけ米中通商合意を巡る不透明性を踏まえると、「企業に自信を与える内容」と述べた。

対中追加関税の発動期日が15日に迫る中、米国家経済会議(NEC)のカドロー委員長はこの日、「建設的に協議している。ほぼ毎日話し合っている。われわれは近い」と述べた。

S&P500を構成する主要11セクター中、この日は公益株<.SPLRCU>を除きすべてが上昇して取引を終了。特に貿易問題に敏感な工業株<.SPLRCI>は1.3%高と、1カ月ぶりの大幅高となった。

エネルギー株<.SPNY>も高い。石油輸出国機構(OPEC)にロシアなど非加盟国を加えた「OPECプラス」の協調減産拡大を巡る決定を受け、原油先物が1%超上昇したことに追随した。

カドロー委員長の米中通商合意を巡る発言を追い風に、フィラデルフィア半導体<.SOX>も1.6%上昇した。

個別銘柄では電気自動車(EV)テスラ<TSLA.O>が1.7%高。中国工業情報省は、補助金の支給を推奨する「新エネルギー車」のリストにテスラが中国で生産した「モデル3」の2タイプを掲載した。

3M<MMM.N>も4.3%高。ブルームバーグの報道によると、医薬品関連事業の売却を模索しており、実現すれば約10億ドルの規模となる可能性があるという。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.93対1の比率で上回った。ナスダックでも2.27対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は66億4000万株。直近20営業日の平均は66億5000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 28015.06 +337.27 +1.22 27839.6 28035. 27839. <.DJI>

8 85 68

前営業日終値 27677.79

ナスダック総合 8656.53 +85.83 +1.00 8634.25 8665.4 8630.5 <.IXIC>

4 8

前営業日終値 8570.70

S&P総合500種 3145.91 +28.48 +0.91 3134.62 3150.6 3134.6 <.SPX>

0 2

前営業日終値 3117.43

ダウ輸送株20種 10708.54 +133.66 +1.26 <.DJT>

ダウ公共株15種 855.04 -1.82 -0.21 <.DJU>

フィラデルフィア半導体 1724.21 +26.55 +1.56 <.SOX>

VIX指数 13.62 -0.90 -6.20 <.VIX>

S&P一般消費財 953.20 +7.64 +0.81 <.SPLRCD>

S&P素材 375.29 +3.79 +1.02 <.SPLRCM>

S&P工業 681.20 +8.46 +1.26 <.SPLRCI>

S&P主要消費財 639.92 +2.35 +0.37 <.SPLRCS>

S&P金融 502.58 +6.70 +1.35 <.SPSY>

S&P不動産 237.79 +0.24 +0.10 <.SPLRCR>

S&Pエネルギー 437.91 +8.57 +2.00 <.SPNY>

S&Pヘルスケア 1159.11 +7.10 +0.62 <.SPXHC>

S&P通信サービス 179.48 +1.12 +0.63 <.SPLRCL>

S&P情報技術 1536.81 +17.04 +1.12 <.SPLRCT>

S&P公益事業 319.12 -0.71 -0.22 <.SPLRCU>

NYSE出来高 8.91億株 <.AD.N>

シカゴ日経先物12月限 ドル建て 23530 + 110 大阪比 <0#NK:>

シカゴ日経先物12月限 円建て 23530 + 110 大阪比 <0#NIY:>