ノーベル賞受賞者らに懐疑的な目を向けられるマイクロファイナンスに未来はあるか
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記事にもあるムハマド・ユヌス 氏のA World Without Poverty (邦訳:貧困のない世界を創る : ソーシャル・ビジネスと新しい資本主義)を読んだ個人的な感想は、マイクロファイナンスの一義的な目的は貧困を解決できるツールというよりは貧困層にも起業家としてのチャンスを与えるということと、ソーシャルビジネスの発展を促すということなのでそもそも貧困の解決に繋がるかどうかはそのビジネスの結果次第ということです。
デュフロ教授は「貧乏人の経済学」の中で、貧困の問題は必ずしもお金だけではなく情報や知識の不足が大きな問題だと指摘しています(栄養や病気の予防の知識など)。実際に途上国に行ってみても教育の重要さを感じます。なかなか衝撃的な研究だなと思った。
何が衝撃かというと、「いや、そりゃそうだろうし、マイクロファイナンスだけで貧困が解決するわけないけど、その前段階の課題を解決してるんだよ。それぐらい分かれよ」と。
つまり、溺れている人にビート板を投げ入れることで、「しかし、ビート板を渡しても泳げるようにはならなかった」という研究結果を発表したみたいな話。
そりゃそうだろう。
あくまで溺れている状態なのを一時助けて、「時間を稼ぐ」ことで、変に犯罪に走ったりとか、体を売ったりしなくて済むようにすることに意義があるわけでしょう。
で、記事にもあるように、一時的に助けて、そこからマイクロファイナンスの周辺分野のサービスをやっていくということですよね。