[ジュネーブ 27日 ロイター] - イランの最高指導者ハメネイ師は27日、約2週間続く反政府デモについて、「極めて危険な陰謀」によるものだと主張したうえで、デモを完全に鎮圧したと明らかにした。

政府が11月15日に予告なしにガソリン価格を引き上げたことがきっかけで始まったが、即座に政治問題に焦点が移りデモ参加者は指導部の交代を要求している。

イラン政府は、国外追放者に加え、米国やイスラエル、サウジアラビアなどの外部勢力と結びついている「悪党」によりデモが過激化したと主張している。

ハメネイ師のウェブサイトによると、同師はデモ鎮圧に加わった民兵組織「バシジ」との会合で、極めて危険な陰謀はイランの人々により鎮圧されたと強調した。

ラハマニファズリ内相は、国内の約731の銀行、70のガソリンスタンド、140の政府機関が放火され、治安部隊の拠点50カ所以上が攻撃を受けたと明らかにした。また、約20万人がデモに参加したという。国営イラン通信(IRNA)が報じた。

国会の安全保障委員会メンバーによると、7000人が逮捕さえた。ネットニュースサイト、Entekhabが伝えた。

イラン政府はデモ参加者と治安部隊の衝突などで死亡した人の数を公表していないが、国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは今週、少なくとも143人が死亡したとの見方を示した。