[ニューヨーク 27日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが主要通貨に対して上昇。感謝祭を控え薄商いとなる中、底堅い米経済指標を手掛かりにドルが買われた。

第3・四半期の実質国内総生産(GDP)改定値は前期比2.1%増と、速報値の1.9%増から上方改定された。市場予想は1.9%増。在庫投資が予想以上に底堅かったほか、設備投資は落ち込みが緩むなど底入れの可能性を示唆した。また10月の耐久財受注は、民間設備投資の先行指標とされるコア資本財(非国防資本財から航空機を除く)の受注が前月比1.2%増と1月以来9カ月ぶりの大幅な伸びとなった。

OANDA(トロント)のシニア通貨アナリスト、アルフォンソ・エスパーザ氏は「米連邦準備理事会(FRB)は年内の利下げ打ち止めを示唆しているが、きょうの統計はその裏付けとなった」と指摘。感謝祭を控えショート(売り持ち)ポジションの解消も見られたと述べた。

一方、10月の個人消費統計で、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア個人消費支出(PCE)価格指数が前月比0.1%の伸びにとどまったことで、ドルは伸び悩んだという。

キャピタル・エコノミクスのシニア米国担当エコノミスト、アンドリュー・ハンター氏は、コアPCE価格指数の前年比の伸びが1.6%と、FRBの目標である2%を下回り続けているとし、「FRBが当面利上げする公算は小さい」と述べた。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は0.15%高の98.399。

ドル/円<JPY=> <JPYX1=>は0.47%高の109.54円。

ポンド/ドル<GBP=> <GBP=D3> <GBPX1=>は0.31%上昇。来月12日の英総選挙を控え、英紙タイムズとスカイニュースが26日報じた調査会社ユーガブの世論調査結果によると、ジョンソン首相率いる保守党と野党・労働党との支持率の差は11ポイントと、前回調査から1ポイント縮まった。

ドル/円 NY終値 109.55/109.56

始値 109.11

高値 109.60

安値 109.12

ユーロ/ドル NY終値 1.0998/1.1000

始値 1.1008

高値 1.1013

安値 1.0993