[26日 ロイター] - 米デル・テクノロジーズ<DELL.N>は26日の決算発表で、パソコン(PC)向けチップの供給不足を理由に通期売上高見通しを引き下げた。同社の株価は時間外取引で5%近く下落した。

デルは、中国のレノボ・グループ(聯想集団)<0992.HK>、米HP<HPQ.N>に次ぐ世界3位のPCメーカーで、PC事業が売上高全体の半分近くを占める。

ジェフリー・クラーク最高執行責任者(COO)は、第3・四半期決算発表後のアナリスト向け電話会議で「インテル<INTC.O>のCPU不足が前期比で悪化し、商業用PCと個人向けプレミアムPCの第4・四半期の出荷見通しに影響が出ている」と説明した。

インテルは、PC向けプロセッサー事業の需要への対応が追いつかず、委託業者への依存を強めていることをこれまでに明らかにしている。[nL3N28102O][nL3N2796NM]

デルが26日発表した第3・四半期(11月1日まで)決算は、PC事業が好調だった。

デスクトップPCのほか、ノートブックPCやタブレット端末などを扱うクライアント・ソリューションズ・グループの売上高は、4.6%増の114億1000万ドル。

一方、サーバーとネットワーキング部門の売上高は16.1%減の42億4000万ドル。米中貿易戦争の影響を受ける中、高コストと需要低迷がサーバー部門の重しとなった。

傘下の仮想化ソフトウエア企業VMウェア<VMW.N>の売上高は11.4%増加した。

デルはサーバー事業の業績について、中国を除くと1桁台半ばから後半の落ち込みだったとした上で、サーバー需要は「引き続き厳しい」との見通しを示した。

通期売上高見通しは915億─922億ドルで、従来予想の927億─942億ドルから下方修正した。

第3・四半期の全体の売上高は228億4000万ドル。リフィニティブがまとめた予想(230億4000万ドル)をやや下回った。

純利益は5億5200万ドル。前年同期は8億9500万ドルの赤字だった。

一時項目を除く1株利益は1.75ドル。アナリスト予想は1.62ドルだった。

*内容を追加しました。