10月貿易収支、4カ月ぶり黒字 原油下落で輸入減少
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輸出はもう少し強い数字を期待したのですが、期待外れでした。海外需要はまだ本格的に持ち直していないという印象です。
さらに、米国向け自動車輸出の急減も気になります。米国の自動車市場は決して悪くはないのですが、現地生産シフトなどが影響しているのかもしれません。これも、わが国生産にとってはマイナス材料です。原数値で黒字とはいえ、より重要な季節調整値では347億円の赤字ですね。
輸出が前月比▲1.7%、輸入が同▲2.2%となってます。
ただ、独自で輸出数量の季節調整値を計算すると、3か月ぶりのプラスに転じてるっぽいです。
アジア向けの反転の要因が大きいので、情報関連財の在庫調整終了の効果が出始めているかもしれません。
ただ一方で、ISMやPMIの結果通り、欧米向けの輸出数量指数は減少が止まってませんから、こちらが心配です。資源を輸入に頼る日本は、輸入と輸出の間で生まれる価値で成長せざるを得ない宿命を昔も今も負っています。「原油価格の下落による輸入の減少幅が大きかった」というのはエネルギーコストの低下に繋がる朗報ですが、輸出も輸入も減る中で輸入の落ちが大きかったので黒字化、という現象は必ずしも喜ばしいことではありません (・。・;
所得収支の黒字が経常収支の黒字の多くを支える我が国で、貿易収支のこの程度の赤字・黒字は誤差の範囲内。貿易収支は黒字であれば良いというものでもありません。景気の低迷が輸入の減少に繋がっているんじゃないことを念じつつ、今後の動きに注目です (@_@。