三井E&S、インドネシアの火力発電所工事で3度目の損失の背景
日経ビジネス
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PMBOKにおけるリスク回避手段は、「回避、転嫁、軽減、受容」という4種類に分類されます(最近はエスカレーションというのもあるが)。
例えば納期遅延リスクは、契約書で遅延金をゼロにしたりシーリングを設けるのが回避や軽減、遅れの原因を客先に押し付けられるように図面の返却スケジュールに縛りを設けるのが転嫁、遅れることを見越してある程度金を積んでおくのが受容、と言えるでしょう。
今回の場合、海底の地質データが見積時にどうだったかがポイントでしょうか。客先提示データなのであれば、実際の土質との差を埋める分はchangeですよと契約書に明記しておけば良かったし、おそらく仲裁になっても有利に進められたはず。データがなかったのであれば相応の金を積まないといけなかったが、競争環境ではそれは難しかっただろうことは想像に固くない。値段上がっちゃうからね。
案件の選別というのは言うが易しなんです。
リスクって期待値で出すので、工事が含まれる案件は選別し始めるとどんどんやらなくなるんですよ。工事をやらないEPCコントラクターってのは、よほど強いプロセスや売りがないと生きていけません。結果、選別して仕事がなくなり経験も積めなくなり人もいなくなり、事業がなくなる。
さじ加減が難しいですよね。