[リスボン 7日 ロイター] - 欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会のベステアー委員(競争政策担当)は7日、データ取得を目的とした企業買収は、一般的に規制当局の懸念の対象だとの考えを示した。

米アルファベット<GOOGL.O>傘下のグーグルは前週、米ウエアラブル端末メーカーのフィットビット<FIT.N>を21億ドルで買収すると発表した。[nL3N27H3ES]

ベステアー委員は、グーグルの案件への具体的な言及は控えたが、規制当局者の間では、一般的に多くのデータを保有する企業が買収ターゲットになることに対し、懸念があると述べた。

フィットビットはユーザーの健康に関する貴重なデータを保有しており、グーグルの案件を受け、競合他社からは規制当局に厳しい審査を求める声が上がっている。

ベステアー委員は「われわれは、一般的に企業がデータを理由に合併する場合に懸念を抱く」と述べた。

そうした場合に当局は、合併が参入障壁を生み出したり、技術革新を困難にしたりするか、さらにデータが統合されることでプライバシー問題へのリスクが生じるか、といったことを検証すると続けた。

グーグルのフィットビット買収は、EU当局の承認が必要になる。