[6日 ロイター] - 米宝飾品大手ティファニー<TIF.N>が仏高級ブランドLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)<LVMH.PA>に対し、買収提示額を引き上げるよう求めたと、関係筋が6日明らかにした。

LVMHは先月、ティファニーに対し145億ドルの買収案を提示。1株当たりの提示額は120ドルで、現金での買収を提案した。

関係筋によると、ティファニーの取締役会は買収交渉を始めるには提示額が低過ぎると判断。提示額が引き上げられれば、部外秘のデューデリジェンス(資産査定)を提供することが可能とLVMH側に伝えたという。

ティファニーはボリオーロ最高経営責任者(CEO)の下、eコマース事業の拡充に加え、手頃な価格の商品による若年層の囲い込みなどに注力してきたが、LVMHはティファニーのブランド刷新には一段の支出が必要と主張。LVMHの一部門として存続していくことが唯一の方策との考えを示していると関係筋は話す。

LVMHにとっては、ティファニー買収はブライダルやダイアモンド関連、さらに米高級ブランド市場へのエクスポージャー拡大につながることが予想されている。