[5日 ロイター] - 中国財政省は5日、ユーロ建て国債を15年ぶりに発行した。発行額は総額40億ユーロ。

ユーロ建て国債の発行は、中国の発行体にとってユーロ圏市場での基準となるもので、米中貿易戦争が続く中、企業の社債発行がドル建てからユーロ建てにシフトする動きにつながる可能性がある。

ドイツ銀行(北京)のオンショア債券市場責任者、サム・フィッシャー氏は「(中国財政省による)今回の発行は、新興国市場の投資家だけでなく、新規発行体を歓迎する欧州大陸の年金基金や保険会社の関心も集めた」と指摘。「これは質の高いアジアの発行体への市場の需要が、いかに大きいかを示す」と語った。

40億ユーロの内訳は、7年債(利回り0.197%)が20億ユーロ、12年債(利回り0.618%)が10億ユーロ、20年債(利回り1.078%)が10億ユーロ。

プライシングシートによると、中国銀行<3988.HK><601988.SS>、中国交通銀行、中国国際金融(CICC)<3908.HK>、シティグループ<C.N>、ドイツ銀<DBKGn.DE>などが共同主幹事・ブックランナーを務めた。

中国財政省は前回2004年にユーロ建て国債を10億ユーロを発行している。