[シドニー 5日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)は5日、政策金利のオフィシャルキャッシュレートを予想通り0.75%に据え置いた。今年実施した3回の利下げの効果を見極める。一方で、追加緩和にも含みを残した。

ロウ総裁は声明で「国外の動向や国内経済の余剰能力を示す兆候を踏まえると、長期にわたる低金利が必要になると想定するのが妥当だ」との見方を示した。

その上で「理事会は引き続き労働市場などの動向を注視し、必要であれば一段の金融緩和を行う用意がある」と表明した。

豪中銀は6月以降、計75ベーシスポイント(bp)の利下げを実施。市場<0#YIB:>が織り込む来年の25bp追加利下げの確率は5割以上となっている。

6月以降の利下げを受け、低迷が続いた住宅市場は持ち直しつつあるが、個人消費は利下げや政府の減税にもかかわらず、今のところ回復を見せていない。

ウエストパックのシニアエコノミスト、マシュー・ハッサン氏は、過去の金融緩和や財政出動への反応と比較すると、現在の反応は最も弱い部類に入ると指摘し、「消費や目先の国内総生産(GDP)成長見通しに対する明確な下方リスクを示唆している」と述べた。

中銀は5日、今年の経済成長率見通しを従来の2.5%から2.25%に引き下げた。ただ、2021年までに3%に加速する見通しとした。

向こう数年の経済見通しの詳細は、中銀が8日に公表する四半期金融政策報告で明らかになる。