【解説】香港だけじゃない 10月に入って世界中でデモ急増
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チリの状況は、デモと呼ベル状況を超えている。人々は、単にカネのためなら、こんなに怒らない。人々が自分たちの街を破壊してでも行動を起こすのは、自分たちの存在が軽んじられ、尊厳が深く傷つけられたときだ。今のような形で世界中で不平等が拡大すれば、世界各地で同じような事態を生み続けるだろう。
香港やイラク、レバノン、チリなど世界各地で政府に対する抗議デモや暴動が続き、多くの死傷者が出ているが、各地のデモ参加者の中に映画「ジョーカー」のお面を被ったり、主人公ジョーカーのメイクを顔にしたりする姿が連鎖的に見受けられている。インターネットなどで各地のデモ情勢をチェックし、デモへの参加方法を模倣する参加者がいると思われる。香港では市民が求める「五大要求」のうちの1つである逃亡犯条例の改正案が正式に撤回され、チリでも抗議デモの発端となった地下鉄運賃値上げの撤回が表明されたが、若者を中心とする市民の不満は全く解消されていない。一連の背景には、政府の汚職問題や政治・経済政策に対する積もりに積もった市民の不満があり、1つの出来事が起爆剤となって抗議デモや暴動が過激化・長期化している節がある。