[アンカラ 20日 ロイター] - トルコのエルドアン大統領は20日、電子たばこ製造業者がトルコで製品を製造することは絶対に許可しないとし、トルコ国民に電子タバコの代わりに紅茶を飲むよう推奨した。

大統領はイスタンブールで行われた禁煙関連イベントで、貿易相にトルコでの電子たばこを「決して」認可しないよう指示したとし、たばこ業者は人々を「毒することによって金持ちになっている」と述べた。

大統領は、企業の名指しはせず、「業者は電子タバコ生産の場所と許可を求めてきたが、われわれはそれらを許さなかった。今後も許さない。トルコでの投資を望んでいるが、他所で投資してもらおう」と語った。

世界保健機関(WHO)の統計によると、2016年時点で、トルコの15歳以上の人口中、喫煙者の割合は27%前後で、2010年時点の31%から低下。男性が大半を占めていた。

トルコでは、ベーピングと呼ばれる電子たばこの使用は違法ではないが、購入や流通は違法。多くはインターネットを通じて購入している。

敬虔なイスラム教徒でアルコールとたばこを嫌悪することで知られるエルドアン大統領は、「たばこを止めて、リゼ紅茶を飲もう。大統領として、愛する人々に対し、これはハラーム(イスラム教の禁忌)であることを言っておく」と述べた。

最近では、オーストラリア、ブラジル、インド、日本などの国が、電子たばこ市場に規制または禁止措置を講じるといったの動きが見られる。