[ワシントン 19日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は、気候変動が世界の金融市場に及ぼす影響に関する調査を進めている。トビアス・エイドリアン金融資本市場局長が19日、ロイターに明らかにした。

エイドリアン氏は「気候リスクが株式と債券の市場にどの程度織り込まれているかを調べている。今後は国別、セクター別の株式市場に目を向けていく」と語った。

さらに同氏は「人々は気候変動問題への認識をより強めている。この問題に焦点が当たるのはとても望ましいが、そうなるのは彼らが懸念しているからで、IMFでこれが大きなトピックになったという事実自体がその大いなる証拠だ」と述べた。

同氏によると、9月にハリケーン「ドリアン」に襲われたバハマなど一部の国にとって気候変動は短期的なリスクだが、ほとんどの国には長期的なリスクが存在するという。

一部の投資家は、テキサス州やフロリダ州といった温暖化の影響を大きく受ける地域で住宅ローン担保証券(RMBS)における気候変動リスクが過小評価されているのではないか、と懸念している。