[ワシントン/サンフランシスコ 17日 ロイター] - 交流サイト最大手フェイスブック<FB.O>のマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は17日、米ジョージタウン大学での講演で、「だれもが表現の自由がある。これは世界の新しい力だ」と述べ、コンテンツ規制を厳しくしないことや政治広告のファクトチェックをしない方針を擁護した。一方、中国の検閲が同国での事業展開の障害になっていると説明した。

フェイスブックは近年、同社のサービス上で拡散するフェイクニュースや、国家が支援する虚偽のキャンペーン、暴力的なコンテンツに対応が手ぬるいと批判を浴びている。世界各地で新たな規制を求める動きのきっかけにもなった。

ザッカーバーグ氏は言論の自由を保障する米憲法などを論拠に、ソーシャルメディアは閉鎖されるべきではなく、言論の画期的な手段をもたらす役割を果たしているのだと主張した。

中国については名指しする形で、政府へのデータ集中がプライバシーや表現の自由といった人権を侵害する問題を改めて提起。全世界をつないで開かれた社会をつくるべく中国でも努力したが、中国側と合意に至れなかったと訴えた。