[ベルリン 15日 ロイター] - ドイツの欧州経済センター(ZEW)が発表した10月の独ZEW景気期待指数は市場予想よりも小幅な悪化にとどまった。

10月の独ZEW景気期待指数はマイナス22.8。9月はマイナス22.5。ドイツ経済のリセッション入りが懸念されるなか、アナリストはマイナス27.0に悪化すると予想していた。

現況指数は、マイナス19.9からマイナス25.3に悪化。

ZEWのワムバッハ所長は「米中が通商問題で最近、部分合意したが、それによる景気懸念の後退は現段階でみられない」と述べた。

米中貿易戦争、英国の欧州連合(EU)離脱を巡る不透明感などでドイツの輸出志向の産業はリセッションに陥り、他の分野にも波及する可能性が懸念されている。

8月に約7年ぶりの低水準に落ち込んだ期待指数は落ち着いたようにみえるが、現在の状況に対する認識は2010年と同じく悲観的となっている。

ドイツ経済省は14日、ドイツ経済は低成長局面で勢いが弱まっているものの、長期的なリセッション(景気後退)に陥る可能性は低いとの見解を示した。

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