[ヘルシンキ 10日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのレーン・フィンランド中銀総裁は10日、金融政策の正常化について、後悔するよりは安全な道を選ぶ方が望ましいと述べ、当局者の間で見解が分かれているECBの追加刺激策に対する支持を示した。

ECBは9月の理事会で成長とインフレの押し上げに向けマイナス金利の深堀りや資産買い入れの再開などを含めた包括的な緩和策を決定。ただECB内のハト派とタカ派との間の見解の相違は埋まっていない。

レーン総裁は「減速が継続する限り、非標準的な金融政策に代わる経済的に有意な政策はない。政策の正常化に当たっては、後悔するよりは安全な道を選ぶ方が望ましい」と述べた。

その上で、日本で見られたように「インフレ期待の低下が恒常化する恐れがある」と改めて警告。「ECBが行動を起こした時はすでにデフレスパイラルに陥っているようなことは避けたい。これは日本で起きたことから学べる教訓の1つだ」と述べた。