[ブリュッセル 9日 ロイター] - 欧州連合(EU)は9日、期限が31日に迫っている英国のEU離脱について、EUは交渉を継続するとしながらも、合意を得るためには英国が大幅にスタンスを変更する必要があるとの見解を示した。

EUの執行機関である欧州委員会のユンケル委員長は欧州議会で「英国が始めた責任のなすり合いは容認できない」とし、「合意なき離脱のリスクは現実的なもので、基本的に英政府の決定次第となる」と指摘。ただ「合意なき離脱がEUの望む結果になることは絶対にない」とし、「現在は合意を得るためにできることに集中する必要がある。合意を得ることはなお可能だと考えている」と述べた。

EUのバルニエ首席交渉官は英国の提案をEUが受け入れることができない理由を説明した上で、「率直に言って英国との合意を模索できる状態にはない」と指摘。ただ、合意が得られるよう24時間態勢で対応する用意があるとし、「合意は困難だが、不可能ではない」と述べた。