[ワシントン 9日 ロイター] - 米商務省が9日発表した8月の卸売在庫は前月比0.2%増と、前月発表の速報値(0.4%増)から下方改定された。第3・四半期も在庫投資が国内総生産(GDP)の重しとなることを示唆した。

7月の卸売在庫は0.2%増だった。

8月の前年同月比は6.2%増。

GDP算出に利用される自動車を除いた卸売在庫は前月比0.2%増だった。

在庫は昨年第3・四半期から今年の第1・四半期まで勢い良く伸びた後、減速している。過剰在庫に伴い製造業受注が減り、製造業の低迷につながった。

在庫の積み上げペースは第2・四半期に減速し、GDPは年率で2.0%増にとどまった。在庫の伸びが減速した背景には、個人消費の加速もある。

また、米中貿易摩擦が続く中で景気見通しが暗く、企業は在庫管理に慎重だ。

第1・四半期GDPは年率で3.1%増だった。第3・四半期の予想は1.5ー2.0%増となっている。

8月の卸売在庫の内訳は、自動車が0.1%増だった。前月は0.7%増加していた。ハードウエアは1.8%増と、18年10月以来の大幅な伸びだった。機械と衣料、電気製品、木材も増えた。

一方、家具と専門機器は減少。石油製品は4.5%減と、18年12月以来の大幅なマイナスだった。前月は0.9%減だった。

8月の卸売売上高は前月から横ばいだった。前月は0.2%増加していた。8月は自動車が0.8%増。前月は0.5%増加していた。衣料は5.1%減と、1年ぶりの大幅な落ち込みだった。前月は2.1%減だった。

8月の売り上げペースで在庫が全てはけるのに必要な期間は前月同様1.36カ月だった。