[ベルリン 7日 ロイター] - ドイツ経済省が発表した8月の鉱工業受注指数は、前月比0.6%低下と、ロイターがまとめたコンセンサス予想(0.3%低下)よりも大幅なマイナスとなった。内需の低迷が背景。

製造業の不振がドイツ経済をリセッション(景気後退)に追い込んでいるとの兆候が新たに示された。

資本財の受注は1.6%のマイナスとなった。

VPバンク・グループのエコノミスト、トマス・ギッツェル氏は「ドイツ経済はリセッションの真っただ中にある。きょうの指標でそれが再び明らかになった」と指摘。「ドイツ政府に厳格な予算政策を撤回するよう圧力が高まるだろう」と述べた。

ドイツ政府は、エコノミストや他国政府から需要拡大に向けて支出を増やすよう求められているものの、均衡予算を維持している。

輸出依存型のドイツ製造業は、世界経済の減速、米中貿易摩擦や英国の欧州連合(EU)離脱を背景とした事業の先行き不透明感の悪影響を受けている。

ショルツ独財務相は先週、経済危機への対応は可能だが、経済状態は2008/09年ほど悪くないとの認識を示した。

経済省は「製造業の需要低迷が続いている」とし「製造業の低迷は当面続く」との見解を示した。