[ドバイ 6日 ロイター] - イランのザンギャネ石油相は、米国の圧力にイランは屈しないと言明し、あらゆる手段を尽くして原油を輸出する考えを示した。シャナ通信が6日報じた。

米国が2015年にイラン核合意から離脱し、同国に対する経済制裁を復活したことを受け、イランの原油輸出は8割以上減少している。

ザンギャネ石油相は「イランはあらゆる手段を使って原油を輸出する。原油輸出はイランの正当な権利であり、米国の圧力に屈することはない」と述べた。

イランに対する米国の圧力強化を受け、外国企業はイランでの事業に消極的になっている。

同国の南パルスガス田では昨年、米国の制裁再開を受けて第11フェーズの開発から仏トタル<TOTF.PA>が撤退し、中国石油天然ガス集団(CNPC)が運営主体となったが、CNPCも昨年末、米国の圧力を受けて同ガス田への投資を停止した。

シャナ通信によると、ザンギャネ氏は、CNPCが第11フェーズの開発から完全に撤退し、イラン企業のペトロパルスが開発を引き継ぐことを明らかにした。

報道によると、ザンギャネ氏は、アラブ諸国との関係改善を望む立場も示し、「イランは全ての周辺諸国との友好を望む。これらの国はイランを敵とみなすべきではない。共通の敵は中東の外にいる」と述べた。

9月に起きたサウジアラムコの石油施設への攻撃を巡り緊張が高まったサウジアラビアについても「サウジとの間に対立はない。サウジの石油相と会うことに全く問題はない」と述べた。