相次ぐ誤記や捏造なぜ……揺らぐ書籍の信頼
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注目のコメント
「出版科学研究所のデータによると、18年の書籍の販売額はピークの1996年から36%減った。逆に新刊点数は13%増。刊行点数を増やして売り上げ減を補う負のスパイラルに陥っている。」
驚いたこと3点。
「(他社の)ウェブ連載を基にしており、既に手が入っていると編集者が思い込んだ」
編集者の思い込みは問題だが、そもそもウェブ連載で校正がまともに行われていなかったのが問題だ。いや、これが業界の「常識」なんだろうか。でれば改善の余地があると思う。ウェブも紙も媒体の違い以上の違いはないと思うから。
「同社では再発を防ぐため、著者が専門とは異なるテーマの新書を書く場合、当該分野の専門家による内容確認を取り入れる」
著者が専門とは異なるテーマの新書を書くことがあるのかと思った。エッセイや人生論ならともかく、専門性がない分野の本を書くのは相当骨が折れる、いや付け焼き刃の知識を披歴するのは読者に失礼かとも思うが、実態は違うのか。
「深井氏はもともと引用や参考文献の扱いが無頓着で誤りが多い著者で、特別に注意すべきだと出版社が気づく機会はあったのではないか」
こういう評判がつくのはよほどのことだ。ただ、こういう整理整頓も苦手そうなタイプが案外おもしろい話を書くのかもしれない。そうしたケースでは周辺の事務にたけたスタッフがサポートしてアイデアマンは著作に専念するのが学術的文化的には豊かになるということかもしれないが。『自由な言論を守るためには、事実に基づいた議論をする必要がある。民主的な社会におけるそうした理念を支えるのが書籍というメディアだ。信頼回復に向けた構造改革が出版業界に求められている。』と言われても不況業種ですからね。自ずと限界がある。それにやり過ぎれば、検閲だの表現の不自由だのと騒ぐ輩がいる。