SiCの競争が激化、ウエハー供給不足は解消に向かう?
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SiCは半導体材料として特に効率の面で非常に優れた性質を持つ。しかし、自然環境の中では極めて希少な存在。仏)市場調査会社Yoleは「SiC市場は2024年までに、年平均成長率29%で伸びて20億米ドル規模に成長する見込み」と予測。
・Cree、2019年5月:200mm SiCウエハー工場施設を拡張開発すべく、10億米ドルを投入。電気自動車市場、5Gの需要に対応可能になる見込み。
・STMicroelectronicsは、2025年:売上高目標は10億米ドルでSiC市場全体の30%を獲得予測。2019年1月にCreeとの間でSiCウエハー供給の複数年契約を締結。2019年2月:スウェーデンのNorstelの55%の株式を取得。残45%についても検討中。
・Creeは、STMicroelectronics向けに2億5000万米ドル規模の150mm SiCベアウエハー/エピタキシャルウエハーを供給予定。
・Infineon Technologiesは、2018年2月Creeとの間でSiCウエハーの長期的な供給戦略契約を締結。11月に独)新興企業Siltectraを買収しSiCウエハーを2枚に分割する技術「Cold Split」を獲得。
・ローム:2000年~SiC-MOSFETの基礎研究を開始。
2009年:独)SiCウエハー材料メーカーSiCrystalを買収。ロームの世界SiC市場全体シェアは2013年12%→2018年23%まで拡大。
・SiCrystalはインゴット製造、ウエハー処理、パッケージアセンブリに至る垂直統合型製造プロセスを採用。
2010年:世界初SiC-SBDおよびSiC-MOSFET、2012年には完全なSiCモジュールの量産。
2015年:トレンチ構造を採用したSiC-MOSFET、2017年には150mmウエハーによるSiC-SBDの量産。
ON SemiのBret Zahn氏は、以前は100mmウエハーが使用されていたが、より多くのSiCサプライヤーが参入するようになり市場競争が激化。コスト優位性の面から150mmウエハーの生産量増。従って、既存の100mmウエハーのサプライヤーも高品質の150mmウエハーを供給。更に新たなSiCウエハーサプライヤーも市場に参入していることから、SiCウエハーの供給不足は緩和されつつあるという。