[パリ 2日 ロイター] - インターネット専業銀行は今後さらに市場シェアが拡大するかもしれないが、既存の銀行の方が依然として収益性はずっと高い──。フランス中央銀行のビルロワドガロー総裁は2日、こうした認識を示した。

フランスでも他の諸国と同様に、既存銀行が支店網維持や大量の人員確保といったコストがかからないネット銀行とのし烈な競争にさらされている。

ビルロワドガロー氏は、昨年フランスで新規開設された銀行口座の3分の1をネット銀行が占めたと指摘。「しかし、これらのネット銀行の収益力に目を向けると、はるかに見栄えしなくなる」と語った。

低金利は特にネット銀行に打撃を与えている。彼らの事業モデルは、各種サービスの手数料を得られる既存銀行と違って、預金事業で利益を得る前提だからだ。

「私は支店網に見切りはつけない。各店の規模や数、人員は修正する必要があるだろう。だが(ネット銀行に比べると)収益力ははるかに大きい」とも述べ、その理由としてより簡単にさまざまな金融商品を販売したり、顧客とのつながりを保てる点を挙げた。