[東京 2日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点と変わらずの107円後半。海外市場で急落したドルは下げ止まったものの、切り返す勢いはほとんどなかった。ドルの日中高値は107.89円にとどまった。
この日のドルはほぼ横ばい。海外市場でつけた安値107.63円には至らなかったものの、上値も限定的。日本や香港の株安、香港のデモが激化する可能性、北朝鮮のミサイル発射といったリスク要因が意識され、ドルの戻りは限定的だった。
「ISM(米供給管理協会の製造業景気指数)ショックを経た東京では、国内勢の押し目買いが見られた。ただ、香港や日本の株価下落などで、ドルの上値を追う動きは活発にならなかった」(外為アナリスト)という。
前日海外市場では、ドルが半月ぶり高値の108.47円から1円弱急落。ISM製造業景気指数が10年ぶりの低水準を記録し、米金利が急低下する中でドルが大きく売られた。
トランプ米大統領が「パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長とFRBは、ドルが他の全ての通貨に対し上昇することを容認した。製造業者は悪影響を被っている。金利は高過ぎる」とツイッターに投稿したことも話題となった。
きょうの注目材料は、ジョンソン英首相が示す欧州連合(EU)と新たな離脱協定案を結ぶための最終提案。提案は「十分かつ妥当な譲歩」としているが、EU当局者は英国の戦略が「神風特攻」のようだと批判している。
EUがこの提案に関する協議に応じない場合、首相は10月31日に離脱する考えを重ねて表明する見通し。
ポンドは132円前半。海外市場でつけた1カ月ぶり安値から小幅に切り返した水準でもみあっている。
ドル/円<JPY=> ユーロ/ドル<EUR=> ユーロ/円<EURJPY=>
午後3時現在 107.79/81 1.0934/38 117.87/91
午前9時現在 107.74/76 1.0932/36 117.80/84
NY午後5時 107.74/77 1.0930/34 117.77/81
(為替マーケットチーム)