[ロンドン 30日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が発表した第2・四半期の国内総生産(GDP)確報値は前期比0.2%減だった。前回発表値から修正はなかった。

当初の欧州連合(EU)離脱期限を控えて在庫が急増した反動でマイナス成長となったが、個人消費が景気を下支えした。

家計支出は前期比0.4%増と、1年ぶりの高い伸びを記録した。

新たなデータでは、家計が2017年第2・四半期以降、純債務者ではなく純債権者だったことも明らかになった。従来のデータでは2016年終盤以降、家計は一貫して純債務者となっていた。これは家計の資産が増えたことを意味する。

ONSの統計官ロブ・ケント・スミス氏は「慈善団体への寄付が当初考えられていたよりも少なく、家の賃貸収入も増えた」と指摘。学生ローンの測定方法を変更したことも影響した。

キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、アンドリュー・ウィシャート氏は「家計が従来考えられていたよりも健全だったことが明らかになり、家計支出が引き続き景気を支えるとの一定の自信が得られた」と指摘した。

第2・四半期の経常赤字は252億ポンドと、前四半期の331億ポンドから縮小。ロイターがまとめた市場予想の195億ポンドを上回った。対国内総生産(GDP)比では4.6%だった。

EY・ITEMクラブのエコノミスト、ハワード・アーチャー氏は「経常赤字が第2・四半期も高止まりしていることは懸念要因だ。赤字の高止まりは英国経済の脆弱性の一因となり得る」と述べた。

第2・四半期のGDP確報値は、前年同期比では1.3%増。前回発表値の1.2%増から上方修正された。

個人消費と政府支出が景気押し上げに寄与した。設備投資は再び減少した。

*内容を追加しました。