アイルランドも日本も欺いた大勝利。弱点すら伏線にしたジェイミーの策。
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日本がアイルランド相手に勝てた理由が、実に明快に書かれていて面白い原稿! これからW杯予選でイランと戦うカンボジアにも参考になる。
「戦前に予想された戦い方をジャパンはしなかったことだ」まさかと思いますが、これが本当だとしたらジェイミー・ジョセフヘッドコーチはじめ日本代表コーチ陣は恐るべしです。
エディー・ジョーンズ監督はハイパントやキックパスはおろか、飛ばしパスなども禁止させ、パスの確実性を如何に向上させ、ポゼッションを高めるかに重きを置き、またディフェンスでは屈強な外国人に対抗すべく、二人がかりで確実に倒し、反則を誘うタックル、そしてブレイクダウン後の素早い陣形回復など、体力的、持久力的に損耗著しいゲーム対策を取っていました。
そこから大きく変わり、キッキングゲームからの混沌とした状況を作り出し、得点力を高めるというのジョセフヘッドコーチの方針では、どうしても個人の身体能力が重要視される傾向があり、ディフェンスやキック後のボール保持の確実性で、特にティア1との対戦では如実に劣っているとしか思えず、屈強なFWとセクストンを中心とする自在な攻撃を仕掛けるBKを有するアイルランドには、分が悪いと感じざるを得ませんでした。
それが蓋を開ければ、まさかのエディー時代を彷彿させるポゼッション重視と粘り強いディフェンスのゲーム運びに、所々で織り交ぜるキックパスなど、アイルランドは間違いなく面を喰らったでしょう。
その中でもキックパスはじめ飛ばしパスにオフロードパスなどに加え、攻守における連携の強化が見られました。
エディー時代が遺産を生かしつつ、それを上回るゲーム運びを行えるチーム作りに成功したという面では、ジョセフヘッドコーチの手腕は流石という他ありません。