[ワシントン 27日 ロイター] - ペロシ米下院議長は27日、トランプ大統領が来年の大統領選での再選を目指しウクライナに圧力を掛けた疑惑を巡り、バー司法長官の対応は不正と批判した。

米下院情報特別委員会は前日、トランプ大統領が職権を乱用し、大統領選を有利に運ぶためにウクライナを選挙に介入させようとしたという内部告発書を発表。25日にはトランプ大統領とウクライナのゼレンスキー大統領が今年7月に行った電話会談の記録が公表され、トランプ大統領が来年の大統領選で有力候補と目されるバイデン前副大統領の息子に絡む疑惑を調査するようゼレンスキー氏に依頼していたことが判明した。バイデン氏に打撃を与えることを狙い、ウクライナに圧力をかけた疑惑が持ち上がっている。

ペロシ下院議長はMSNBCとのインタビューで、バー長官は「悪事を働いた」と批判。さらに、内部告発を当初議会に報告する必要はないと判断し、「大統領権限」を巡る懸念からホワイトハウスと協議したと説明しているマグワイア国家情報長官代行については「法を破った」とし、「隠蔽に次ぐ隠蔽」と非難した。

さらに、トランプ大統領の取った行動は米国の国家安全保障や米選挙の完全性を脅かしたとし、弾劾に向けた正式調査を開始することを余儀なくされたと説明した。