[メキシコ市 26日 ロイター] - メキシコ中央銀行は26日、政策金利<MXCBIR=ECI>を25ベーシスポイント(bp)引き下げ、7.75%にすると決定した。利下げは予想通り。インフレ低下やスラック(需給の緩み)の拡大などに対応した。

政策委員2人が、50bpの利下げを主張した。

中銀は8月、政策金利を8.25%から8.00%に引き下げ、2014年6月以来、約5年ぶりの金融緩和に踏み切った。[nL4N25B3MN]

中銀は声明で「インフレ率の低下や経済に内在する需給の緩みのほか、内外の長短国債利回り格差の動きを踏まえ、金利を7.75%に引き下げることを決定した」と表明。

ただ「経済活動はこれまでの2四半期、および7月に停滞したが、今後は年末にかけてやや回復するとみられる」とし、メキシコ経済は最悪期を脱した可能性があるとの見方を示した。

マルケス経済相は、ニューヨークでのブルームバーグ主催イベントで「信用へのアクセスは、国内企業の業績にとり重要課題の1つだ」と指摘。資金調達コストは非常に高水準で、景気回復には利下げが重要だと説明した。

その上で、物価の伸び悩みや米連邦準備理事会(FRB)の最近の利下げを踏まえると、追加利下げの余地があるとの見方を示した。

ゴールドマン・サックスのエコノミスト、アルベルト・ラモス氏は、年内25bpの利下げについて、1回から2回へと予想を変更した。

中銀の政策金利発表前に公表された7月の国内総生産(GDP)は、前月比(季節調整済み)0.1%縮小した。上期のメキシコ経済は、かろうじて景気後退(リセッション)入りを回避している。

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