「薬物流入 極めて深刻」覚醒剤押収量 半年で去年1年を上回る
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主要な国の薬物生涯経験率は、こちらのリンクから→https://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/yakubuturanyou/torikumi/dl/index-05.pdf
日本は、世界的に見ても薬物被害が極端に低い国であることはまちがいありません。
なぜそうなのかの理由はいくつかあると思いますが、モニタリング調査結果によれば(薬物使用に関する全国住民調査 2017年
https://www.ncnp.go.jp/nimh/yakubutsu/report/index.html
)
一番は薬物に興味がないという回答になっています。
引用:「そもそも薬物に興味がないから(77.2%)」という回答が最も多く、「身体や精神に悪影響があるから(65.7%)」、「法律で禁止されているから(64.8%)」、「家族や友人に迷惑をかけるから(42.2%)」と続いた。引用終わり
手に入れにくい等の理由は意外に低く、選んで入手しないということになっていると推定されます。この調査(2017年)と記事から考えて数年で極端に利用者が増えたとは考えにくく、これは国内流入量が急激に増えたため押収される機会が増えたためではないでしょうか。
むしろなぜ急激に流入量が増えたのか?(誰が、いつ、何の目的で)ということを探ることが意味あるのではと思います。1460キロですか・・。
国選弁護人で関わったケースでは,だいたい1回の使用量が0.02~0.03グラム前後でしたから,1グラムで40回使用できると仮定すると,半年間に押収された量だけで国民の2人に1人が1度使用できるという計算になります。(追記・記事にも似たようなこと書いてた・・)
窃盗や交通事故などがこの10~20年の間で大幅に減少しているのと比較して,覚せい剤に関する犯罪件数(検挙された件数)は,増加しているわけではありませんが,減っているわけでもありません。
他方で,今でも覚せい剤取締法に関する検挙者の約半分は反社会的団体の関係者であり(直近20年間は同様の傾向),ネットがあるおかげで入手しやすくなった,というほどネットの悪影響があるわけでもありません。
・・ネットを利用して入手する方がいないわけではありませんが。
現時点でも,「薬物の利用者が広がっている」というわけではないと感じます。
とはいえ,押収を逃れた覚せい剤が拡散する危険性は常にあります。
ネットのない時代に「キムチ弁解」(※)が瞬く間に全国的に普及するほど,覚せい剤の流通に関しては,重厚でかつ複雑な裏のネットワークが形成されているようですから,水際で食い止めることの意義はとっても大きいです。
※ 平成初期までの話ですが,キムチを食べると覚せい剤反応が出ることがある,という新聞報道がされた後,「私はクスリなんてやってない。キムチを食べ過ぎただけだと思う」という弁解が全国的にされるようになり,控訴して高裁まで争う人もいました。
報道後の追試にて,多めにキムチを食べたとしても覚せい剤反応は出ないという結論になったのですが,その情報は不要だったのかネットワークで拡散していないようで,今ですら,ごくまれにキムチ弁解をする方はおられるようです。