[ワシントン 19日 ロイター] - 米連邦航空局(FAA)のスティーブ・ディクソン局長は19日、墜落事故を受けて運航停止となっている米航空機大手ボーイング<BA.N>の旅客機「737MAX」について、運航再開には修正ソフトウエアの試作版の提出など同社が一連の措置を完了する必要があるとの見解を示した。ロイターの電話インタビューで述べた。

同局長はこの日、ワシントン州レントンでボーイングの幹部と会い、シミュレーターで修正ソフトを試した。来週にはカナダのモントリオールで約50カ国・地域の規制当局と会合を開き、同機の状況について説明する。

FAAは数カ月にわたり、ボーイングが示した修正ソフトや訓練変更の検証を行っているが、運航再開に必要な飛行試験がいつ実施されるのかは依然として明らかでない。

ディクソン局長はロイターのインタビューで、飛行試験の前に必要となる一連の措置に言及。それらの措置が取られた後、予期せぬ事態が起きない限り、約1カ月後に運航再開が認められると述べた。

一部の政府当局者はロイターに対し、少なくとも10月半ばまでは飛行試験が実施されることはないとの見方を示している。これに関する質問にディクソン氏は「妥当な意見だ」と応じたが、具体的な時期を示すことは控えた。

ボーイングは第4・四半期の早い段階での運航再開に繰り返し期待を示してきた。同社は19日、FAAや他の規制当局に引き続き「協力していく決意」を改めて表明した。