[19日 ロイター] - 米物流大手フェデックス<FDX.N>は19日、同社パイロットの1人が中国・広州市当局に一時拘束され、その後保釈されたと発表した。

フェデックスは声明で、パイロットはフライト前の荷物検査で見つかった所持品を巡って拘束されたとした上で「関係当局と協力して事実をより正確に把握するよう努めている」と述べた。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、パイロットの家族の弁護士の話として、米空軍出身のトッド・ホン氏が1週間前、フェデックスのハブ拠点である広州市の空港で拘束されたと伝えた。威力の弱い複製エアガンで使用する非金属性の散弾がバッグに入っていたという。

フェデックスは米中対立の渦に巻き込まれており、今週に入って2020年度の利益が18%減少するとの見通しを示した。複数の幹部は、米中貿易摩擦が欧州やアジアの経済活動を冷え込ませ、同社の国際配送事業に打撃を与えていると説明している。

同社は中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)宛ての荷物を誤送したことなどから、中国から怒りの矛先を向けられている面もある。