名大、睡眠中に記憶消す神経発見 起床直前の夢、忘却に関与か?
コメント
注目のコメント
マウス実験、いわゆる「in mice」であることに注意しましょう。
論文はこちら。
https://science.sciencemag.org/content/365/6459/1308
プレスリリースはこちら。
http://www.riem.nagoya-u.ac.jp/4/drof1/nr/files/Sci_190920.pdf
技術的におもしろいのは、「光遺伝学」という手法です。光に反応するタンパク質が神経細胞で作られるよう遺伝子改変したマウスの脳に光をあてると、その神経細胞の活動を自由に制御できるというものです。近いうちのノーベル賞を取るだろうといわれているほど、最近非常によく使われている実験方法です。
そもそもどうして睡眠という現象が多くの生物(特に動物)で必要とされているのかよくわかっていないので、睡眠そのものの研究もこれで一歩進んだといえます(マウス実験なので夢がどうかは不明ですが)。嫌な記憶なども寝たらスッキリしたというのは、REMが役割を果たしてくれているということは数年前から言われていますね。
恐怖やトラウマなどの記憶の整理にも睡眠は重要な役割を果たしているかも知れません。おもしろい。浅いレム睡眠中の神経細胞が記憶消去に関わる可能性を発見。私が嫌なことでも寝たらすぐ忘れてしまうのは、こういうメカニズムなのかな。
Scienceの論文はこちら
https://science.sciencemag.org/content/365/6459/1308