[東京 19日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均株価は前営業日比222円82銭高の2万2183円53銭となり、反発した。米連邦公開市場委員会(FOMC)を無難に通過し、朝方から幅広い銘柄で買いが先行した。一時300円近い上昇となったが、年初来高値の水準が視野に入る中、利益確定や戻り待ちの売りも出て上げ幅を縮めた。日銀金融政策決定会合の結果発表を控えて様子見ムードも出ている。

FOMCは市場の大方の予想通り25ベーシスポイントの利下げを決定。追加利下げの手掛かりはほとんど示されなかったが、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が会見でハト寄りの姿勢を示したことが安心感につながった。

米国の追加利下げ期待が後退する中、米国の債券利回りが上昇。外為市場ではドル買いとなった。朝方はドル高/円安基調が日本株の支援材料となり、日経平均は2万2255円56銭まで強含んだ。

市場からは「4月につけた年初来高値(2万2362円92銭)が近づいてきて、利食いや戻り売りが出やすかった。日銀が無理に手を打つ必要もなさそうだが、様子見の材料にはなっている」(内藤証券・投資調査部長、田部井美彦氏)との声が出ていた。

TOPIXは1.05%高で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆0441億円だった。東証33業種全てが値上がり。値上がり率上位には、電気・ガス、証券、繊維、サービス、建設などが並んだ。

東証1部の騰落数は、値上がりが1826銘柄に対し、値下がりが233銘柄、変わらずが89銘柄だった。