[ワシントン/ソウル 16日 ロイター] - トランプ米大統領は16日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が大統領に平壌訪問を招請したとの報道についてコメントを控え、訪朝の環境はまだ整っていないとの見方を示した。

韓国の中央日報は16日、複数の外交筋の話として、金委員長がトランプ氏に8月に送った書簡で平壌訪問を招請していたと伝えた。

トランプ大統領はホワイトハウスで、金委員長から招請を受けたかとの記者団の質問に対し「関係は非常に良好だが、コメントは控える」と答えた。

また、近いうちに訪朝する方向には「おそらく」傾かないだろうとしながら、いずれ訪問する可能性は排除せず、「比較的先の、ある時点で訪問するだろう。動向次第では金委員長も訪米したいと思うに違いない」と語った。その上で「ただ、まだ用意は整っていない。道のりはまだ長い」と述べた。

国務省の報道官は、北朝鮮が9月下旬の交渉再開を約束したことを歓迎するものの、現時点で発表すべき会談はないと説明し「これらの議論を今後合意する時期と場所で行う用意がある」と述べた。米国は制裁緩和や安全保障を提供する用意があるかとの質問には答えなかった。

韓国の康京和外相は中央日報の報道について質問されると、書簡についての詳細な説明があったと述べたが、それ以上踏み込んでは語らなかった。

同相は、実務者協議の前のトランプ氏と金氏の会談は「期待し過ぎ」かもしれないと述べた。

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