「財政赤字は気にしなくて良い」が大間違いとは言えない理由~MMTはトンでもか?~ - 塚崎公義(大学教授) - シェアーズカフェ・オンライン
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注目のコメント
「MMTを大胆に一言で説明すれば、「政府がどれだけ借金しても、日銀に紙幣を印刷すれば返済できるのだから、財政赤字や借金の事を気にする必要は無い。ただ、財政赤字が膨らむとインフレになりかねないので、その場合には増税してインフレを抑制する事が必要だ」」
とも言っていないと思いますね。MMTが財政赤字でも財政そのものがインフレの原因とは考えていないフシがあります。参考
https://supplysideliberaljp.hatenablog.com/entry/2019/08/16/221544本記事の根幹は詭弁だと思います。以下に説明します
>>政府が借金で財政支出をすると、代金を受け取った民間人が預金をします。<<
ですよね。つまり「現金の預金」にはそれなりの需要があると。
現金の預金は、実体経済からのマネーの引っこ抜きと滞留に他なりません。
従って、一般市民には現金預金という需要があるため、政府は前年度同様の予算を組んでおきさえすれば(=財政赤字の量を拡大しなければ)、自動的にインフレにブレーキがかかるのです。
しかしながら塚崎教授は続いて
>>民間人が預金を持っていると、「インフレになりそうだ」という時に預金を引き出して物を買い急ぎしますから、インフレが加速しかねません。<<
と述べています。
ここでの預金は、現金預金の事ではなく、「銀行預金」という「通貨の1形態」を示していると思います。
要するに「預金」という言葉の2つの異なる意味を接続して構成をしている記事だと思います。
国債を発行すれば、同額の銀行預金が新たに発生します。
それに伴い実体経済の通貨量が増えるためにインフレが加速するのであって、一般市民が現金預金を引き出すからインフレが加速するのではありません。
現に、好況期の方が、不況期(=通貨の価値が高くなるデフレ期以降:1997年以降)よりも貯蓄率が高かったのです。
https://www5.cao.go.jp/keizai3/2018/0125nk/n18_2_2.html
まるで、
「自由貿易(Free-Trade)は、自由だからやるのです。あなたは自由(Liberal)を否定するのですか?」
と、「自由」の言葉の2つの意味(FreeとLiberal)を混同させて理論を展開する悪質な議論のようです。
本記事も同様に悪質ではないでしょうか。