【実践】モンテッソーリ教育は、なぜ天才を生み出すのか

2019/10/30
藤井聡太七段が、幼少期に学んでいたとされることで、日本でも一躍有名になったモンテッソーリ教育。イギリスのキャサリン妃もジョージ王子の幼稚園にモンテッソーリを選択した。
Google創業者の2人、Amazon創業者のジェフ・ベゾスなど多くの起業家を生んだモンテッソーリ教育とは、一体どんなものなのだろうか。
子ども自ら「お仕事」を選ぶ
国旗の色を黙々と塗る子、花瓶の水を丁寧に替える子、1から始まり1000までの数をビーズやカードを使いながら学ぶ子、色水で混色の実験をする子......。
横浜にある「モンテッソーリすみれが丘子供の家」に登園してくると、子どもたちは所定の位置に上着やバッグを片づけ、自ら「お仕事」を選んで作業を始める。
登園してから1時間半程度は「お仕事」の時間。子どもたちは自分で選んだ作業に没頭する
モンテッソーリ教育では、一人一人の子どもが行う作業を「お仕事」と呼び、その仕事に各自が集中して行える時間と環境を大事にする。
お仕事は、途中でやめて他のものに変えても構わず、友人と共同で行えるものもある。
「小さい子の集中力は5分と持たない」という人もいるが、ここに通ってくる3~6歳の子どもたちは、登園から1時間半以上もそれぞれのお仕事に熱中し、お仕事終了のベルの音色が聞こえて、ふと我に返るほど没頭する。
この集中力と根気、そして自ら考え、選び、行動する力を伸ばしていくことこそモンテッソーリ教育が根強い支持を得ている理由の1つだ。
藤井七段が若くして類い稀な集中力と考察力を将棋に発揮していることは、幼児期に受けたモンテッソーリ教育の影響があると考えるのも自然だろう。
同園の教員である堀田はるな氏が説明する。
「モンテッソーリ教育では、全員が同じレベルに達する必要はなく、それぞれの特性があっていいと考えます。
凸凹もその子の個性。実際に社会に出て物事に共同で取り組むチームには、さまざまな特性のある人がいていいはずです。
子どもたちが学ぶ領域には、日常生活の練習、感覚、数、言語、文化の5つがあり、その中には日本の小学校や中学以上のレベルのものもありますが、上のレベルに進むことが目的ではなく、本人の『やりたい』好奇心を伸ばす環境を用意してあげることが大事なのです」