[ベルリン 6日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が発表した7月の鉱工業生産指数は、予想に反して低下し、製造業の不振でドイツ経済が第3・四半期にリセッション(景気後退)に突入する可能性を示唆した。

7月の鉱工業生産指数は前月比0.6%低下。資本財の生産減少が指数を押し下げた。市場は0.3%の上昇を見込んでいた。

バンクハウス・ランペのエコノミスト、アレクサンダー・クルーガー氏は「鉱工業部門のリセッションが続くだろう。生産は5カ月連続で減少した」とし「テクニカルなリセッション(2四半期連続のマイナス成長)の可能性が高まった」との見方を示した。

6月分は、前月比1.5%低下から同1.1%低下に改定された。

輸出型経済のドイツは、トランプ米大統領の「米国第一」主義的通商政策や英国の欧州連合(EU)離脱がもたらす不透明感や世界経済減速で打撃を受けている。

6日に中国を訪問したメルケル首相は、米中貿易戦争は全世界に影響を及ぼしていると指摘し、両国が早期に問題を解決するよう望んでいると述べた。