[セントルイス 3日 ロイター] - 米セントルイス地区連銀のブラード総裁は3日、米連邦準備理事会(FRB)が2週間後に控える米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.5%の利下げに踏み切るべきとの考えを示した。利下げに対する市場の期待や貿易戦争への影響を踏まえるべきと述べた。

世界的に経済成長が鈍化し、米中が関税措置の応酬を続ける中、米供給管理協会(ISM)が3日公表した8月の製造業景気指数は49.1と、2016年8月以来初めて景気拡大・縮小の節目となる50を割り込んだ。[nL3N25U3BQ]

ブラード氏はインタビューで、こうした現状は「世界的なショック」と言え、2週間後の会合におけるFRBの「積極的な」対応を正当化すると述べた。FRBは前回7月のFOMCで、2008年以降で初めて0.25%の利下げを実施した。

ブラード氏はFRBの政策金利が「高過ぎる」とし、現在2.00─2.25%のフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標があらゆる米債利回りより高い水準にあると指摘した。

また、「現状では市場のシグナルを尊重する」と述べた上で、9月と10月に0.25%ずつ利下げするより「今会合で50ベーシスポイントの利下げについてしっかり議論すべきで、まずは実行する方が良いと考える」と主張した。