[ロンドン 1日 ロイター] - 英議会の一部議員は、欧州連合(EU)からの合意なき離脱を阻止するため、今週中の法案可決を目指している。野党労働党で離脱問題の報道官を務めるキア・スターマー氏が1日に明らかにした。

ジョンソン英首相はEUと離脱協定で合意できないとしても、10月31日に離脱を実現すると主張している。一方、野党議員や与党・保守党の一部議員はこれに反発し、9日に議会が約1カ月の休会に入る前に、合意なき離脱を阻止するための法案を可決したい意向。

スターマー氏は、BBCとのインタビューで、3日にこの計画の詳細を公表するとし、合意なき離脱を確実に阻止するという非常に明確な目的があると説明した。

一方、ジョンソン政権の主要閣僚の1人で合意なき離脱となった場合の緊急対応策を準備しているマイケル・コーブ氏は、大半の議員はジョンソン氏を支持していると指摘し、合意なき離脱を阻止する法案が可決されることはないとの見方を示した。

「首相はEUとの合意に向けて前進しており、そうした取り組みを妨げることは誰もしたくないはずだ」と語った。

さらに、合意なき離脱への対策は進んでいるとし、生鮮食品が不足する事態にはならないと指摘。「一部の食品は値上がりするかもしれないが、その他の商品は値下がりする」と説明した。