[21日 ロイター] - トランプ米大統領は21日、民主党に投票するユダヤ系米国人を「不誠実」とした自身の発言に対する批判に反論し、民主党への票は反イスラエル票だとして一段と攻撃を強めた。

トランプ氏は記者団に対し「民主党に投票する者はイスラエルとユダヤ人に対して非常に不誠実だと思う」と語った。

イスラエルは前週、トランプ大統領の圧力を受けて米民主党のイスラム教徒女性議員2人の入国を拒否した。[nL4N25B3M1][nL4N25C38U]

トランプ氏はこの件を巡り20日、「イスラエルではなくこの2人を擁護するとは、民主党はいったいどうなっているのだ。民主党に投票するユダヤ人はみな、全くの無知か、さもなければひどく不誠実だ」と発言していた。

民主党の大統領候補らからはすぐに批判が噴出し、サンダース上院議員は20日夜ツイッターに「トランプ氏よ、私は誇り高いユダヤ人だが、民主党に投票することにまったく問題はない」と投稿した。

また、バイデン前副大統領はトランプ氏の発言を「侮辱的で許しがたい」と批判し、国民の分断をやめるよう訴えた。

オルーク前下院議員も「ユダヤ人はトランプ氏やほかの誰に対しても忠誠心を証明する必要はない」と主張した。

近年の米大統領選では、ユダヤ系米国人の約7割が民主党候補を支持するケースが典型的となっている。

トランプ氏の発言を受けて多くの米ユダヤ人団体が相次いで憤りや懸念を表明し、リベラル系ロビー団体Jストリートは「ユダヤ系米国人コミュニティーの大多数を攻撃するのは危険で恥ずべきことだ」と非難した。

一方、共和党ユダヤ人連盟(RJC)は「宗教を理由にわれわれを憎む人々を守り勢いづかせる党」を擁護するのは自身を欺く行為だとして、トランプ氏を支持した。