京アニ放火事件1か月 容疑者から事情聴けぬ状況続く
NHKニュース
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注目のコメント
京アニ放火事件から今日で1ヶ月になりますが、未だ重度の火傷治療中とのことで、聴取ができない状態が続いています。
Sugie Hiroshiさんのコメントに全面的に賛同します。
刑事裁判にも長年弁護士として関わっておりますが,警察だけでなく,検察官,裁判所,そして弁護人も含めて,刑事司法に携わる専門職の多くが,「本人(被疑者,被告人自身)から語られる動機」を注視し過ぎているのではないかと感じています。
動機というのは本人の内心ですから,厳密に言えば正確な再現,立証はできない類のものであって,仮にそれを本人が自ら語ったとしても,「誇張が入っていないか」「間違いではないかもしれないが,別の動機も隠れているのではないか」という点を完全に判別するのは,基本的に無理筋な話です。
場合によっては,それっぽい動機を語っているが,「それがまるごと嘘」という可能性も実は否定できない,というケースもあります。
「動機」という表現が個人的には若干ミスリードだと思っていて,実際に解明すべきは「背景」です。(今後の同様の犯罪を抑止する観点から考えても)
本人の供述を資料として用いること自体にはそれほど異論ありませんが,これを柱にする,というよりは,他の関係者の供述や客観的な証拠と同列に扱った上で,事件に至るまでの道筋を「(精神医学や心理学の知見などもちゃんと活用して)科学的にトレースする」という発想はもっとあるべきだと実感しています。