[ソウル/ニューヨーク 7日 ロイター] - 韓国サムスン電子<005930.KS>は7日、新型スマートフォン「ギャラクシーノート10」をニューヨークのイベントで発表した。写真や動画の撮影機能を向上した高位機種で、次世代通信規格「5G」対応のモデルも用意。業績回復につなげたい考えだ。

サムスンの第2・四半期は利益は低調だったものの、スマホ販売台数は7%近く増加。競合する中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の海外スマホ販売が米禁輸措置の影響で減少し、サムスンはその恩恵を受けた。新型スマホの投入で、ファーウェイに対するリードの拡大を狙う。

価格は949.99ドルからで、より大型の「ノート10プラス」は1099ドルから。5G対応モデルは1299.99ドルから。8月23日に発売する。

スクリーンサイズは6.3インチと6.8インチを用意。拡張現実(AR)や手ぶれ補正などの動画機能を備えており、前面カメラはディスプレー上部の中央に位置し、自撮りしやすくなっている。写真と動画の撮影機能を高めることで、サムスンはユーチューバーなどソーシャルメディアの利用者の需要獲得を狙う。

サムスンは新型ギャラクシーノートの販売目標は公表していないが、先行機種「ノート9」の販売台数を上回ると見込むとした。

アナリストはノート10の販売台数は先行機種と同水準の960万台と予想する。韓国ケープ投資証券のアナリストは「カメラ機能がいくらか向上しただけでは、新型ノートの販売好調は見込みづらい」と述べた。

サムスンは9月に同社初の画面が折り畳めるスマホ「ギャラクシーフォールド」を発売する。ただ、レビュー用に配布された端末で不具合が報告されたことから、消費者の盛り上がりは限定的になるとみられる。